パワーラックをマンションに設置する際の 音、振動、床対策などの注意点
マンションの床対策
まずは床対策です。大きなパワーラックを置いてもマンションの床が抜けることはまずあり得ませんので安心してください。それよりも注意すべきは床材の劣化と破損です。これはパワーラックを設置する床により違います。詳しくは『パワーラックで床が抜けるわけない理由』も御覧ください。
- フローリング・・・高重量で割れる可能性
- 絨毯・・・そのまま置いて問題なし
- 畳・・・沈み込みありだがそのまま置いて問題なし
- タイル・・・高重量で割れる可能性
- 絨毯・・・そのまま置いて問題なし
絨毯の上に置く場合は絨毯に凹みができますが品質に問題がでることはないので問題ありません。
フローリング・・・高重量で割れる可能性
パワーラックの重さとウエイトの重さが一点に集中する場合、フローリングが曲がったり割れる可能性があるため重量を分散して床に伝える必要があります。そのためフローリングの上にコンパネという板を敷いて広範囲に重量を分散させる必要があります。
畳・・・沈み込みありだがそのまま置いて問題なし
畳の上は振動吸収という面では最高の環境です。ただし高重量で畳が確実に沈みます。足元も床よりは柔らかいのでスクワットの際など安定感に違和感を感じる方もいるかもしれません。その場合はコンパネを敷いて部分的に沈み込むのを防ぐことで安定した筋トレが可能になります。気にしない場合はコンパネなど不要でそのまま畳の上にパワーラックを置いたり、ラグやクッションマットを敷いてその上に置く程度で問題ないでしょう。
タイル・・・高重量で割れる可能性
タイルの場合は重量が一点集中した場合に割れる可能性があるので、ラバーマットの上にコンパネを敷き、さらにその上にまラバーマットを敷いてサンドした状態でパワーラックを置きます。タイルに直接堅いものを触れないようにしてさらにコンパネで重量負荷分散をします。
マンション内の騒音対策
パワーラックは金属音が響く
マンション内の騒音問題はテレビや子供の騒ぎ超え、走ったときの振動など日常的な生活音だけでも響きます。
パワーラックの場合はラックにバーを戻したりセーフティーバーにバーを下ろしたときに多く鳴り響きます。これに関してはまず消音は無理です。音を少しでも減らすためには金属のラックやセーフティー部分にスポンジやゴムなどでカバーしてバーとの設置音を消音する方法が一般的です。
鉄筋コンクリートのマンションは音が四方八方に響き渡る
木造アパートは遮音性が低く話し声すら隣の家に聞こえます。なのでパワーラックを設置すれば音がよく聞こえてしまいます。正直木造は住環境としては厳しいものがあるでしょう。
一方で、分譲マンションのような鉄筋コンクリートの場合は声などはかなり軽減されますが、実際は聞こえます。私は2軒の賃貸マンションに住み、2軒の分譲マンションを買い替えして今の新築分譲マンションを購入していますが、耳を澄ますと声がかすかに聞こえることはあるんです。
分譲でも賃貸でも大きな違いはなく、鉄筋鉄骨コンクリートでも防音性や振動を伝わらせないことなどあり得ないことなんですね。ドアをバタンと閉めるだけで響くなんてよくあることです。
子供が走り回る音がうるさいと思ったら上の家ではなく斜め下の家の音が響いていたということはよくある振動の伝播の問題です。コンクリート造に遮音や防音があるわけがないのです。
防音フローリングは気休め程度
私は2回リフォームをしたことがあるので少し詳しいのですがフローリング材にも防音性の高い振動を吸収する価格の高いフローリングがあります。L-40とかL45などと等級があるんですね。しかしこれらは生活音を軽減するものであり、高重量ウエイトを扱う筋トレに関しては対応できるはずがありません。
防音フローリングや二重床(うちは最新の二重床・二重天井)でも音は普通に伝わるので期待しないほうがよいです。子供がはしゃぐ足音とか普通に聞こえます。しかもうちは最上階なのに下の家の子供の足音が上から聞こえるように感じるので音はかなり伝わるということです。
ですから振動を消音することは不可能であり、基本は自分がいかに振動を抑えて筋トレをするかにかかっています。
1階だろうがマンションならパワーラックの音対策・振動対策は十分とる
マンションにパワーラックを設置して筋トレする際は、音と振動は絶対に隣家に伝わると考えてください。上記のような金属音対策、床の対策をしても絶対に伝わります。
そして1階だから問題ないことはなく、振動は床と壁を伝って隣と上に響いていきます。自分が感じないだけで隣家にはしっかりと伝わっていることを自覚する必要があります。
自分の意識の問題でマンション騒音を軽減する
ではマンションで迷惑がかからないように筋トレするにはどうするかというと、
- パワーラック設置床にはクッション材とコンパネを敷く
- 極力音を出さないようにラックにバーを戻し振動を抑える
- 床にウエイトを下ろすときは振動を伝えないように静かに下ろす
- バーと金属ラック、セーフティー接触部分にゴムやスポンジを巻く
しかありません。ジムと同じようにホームジムで筋トレはできないため、神経質になるざるをえないのです。
私はホームジムで1RMの筋トレは一度もしたことがありません。8RMくらいをベースにして重量で筋トレしていて、ある程度慣れてきたらラバープレートを追加購入して重量を増やしていくスタイルです。理由は、ラックを戻すときにめちゃくちゃゆっくりと丁寧に戻すため。
バーをラックに戻すときまで完全に筋肉と意識でコントロールできる重量で筋トレしているんですね。これはマンションの騒音対策とともに、無理をして怪我をしないため、という重要なことでもあるんです。マンションの一室でひとりで筋トレしていて気を失って大怪我とかは怖いですよね。
ホームジムは誰も助けてくれないので筋トレの騒音問題だけでなく自分の命を守るためにも完全にコントロールできる重量で筋トレするのがお薦めです。
ラバープレートにするだけで金属音がなくなる
私はホームジムを初めて作ったときからIVANKOのラバープレートを使っています。これまで200kg以上購入してきました。が、金属むき出しのペイントプレートも安いからという理由で購入したことがあります。実はすぐに捨てました。
というのも、金属プレートそのままだとプレート同士がぶつかる音がうるさいんです。筋トレ特有の音ですしジムでなら問題ないですが、マンションやアパートなどの共同住宅では音が気になって筋トレに集中できません。
プレート同士がぶつかる音が隣近所にまで響く可能性は建物の防音状況によっても違いますが、私が一番気になったのが「筋トレに集中できない」でした。これからホームジムを作る方は必ずラバープレートにしましょう。プレート同士がぶつかる音はほぼゼロです。
⇒IVANKOのラバープレートについて詳しく解説したページはこちら