【床補強】ホームジムのパワーラックの下に敷くコンパネの選び方と敷き方
ホームジムでコンパネを敷く意味とは
ホームジムの床を補強するのは定番になっています。昔からこのサイトで私がお薦めする床補強の材料を参考にしてくれている方が多いみたいで嬉しいです。私はコンパネを含め3層構造の床補強をしていて、最近はこの記事を読んでそれを取り入れてくれる方がとても多いと感じています。
では改めてなぜコンパネを敷くのかを解説します。
ズバリ、床に一点集中する重量負荷がかからないように「負荷分散」するためです。
パワーラックは本体が100kg前後。これくらいならまったく問題ありません。しかしそこに100kgのウエイト、30kgのベンチ、70kgの人がいてベンチプレスすれば、300kgが一極集中するわけです。
この300kgを直接床に乗せるのではなくコンパネを挟むことにより、300kgの負荷を直接床に乗せるのではなく、コンパネに乗せることで重さが広がり、床にかかる負荷が分散していくわけです。
ちなみにパワーラックなど重いものを置くこで床が抜ける心配をする方がいますが、まったく心配無用です。「パワーラックで床が抜けるワケがない理由」にも書いていますので気になる方は読んでみてください。それではホームジムの床補強について詳しく解説していきます。
ホームジムの床補強に必要な材料一覧
私がお薦めするフローリングなど家を大事に考えた床補強材は下記の3種類を重ねてサンドする3層構造の床補強です。
- 一番下:2cm厚の低反発系クッションマット
- 真ん中:9mm厚のMDF合板(コンパネ)
- 一番上:2cm厚のジョイントマット
通常は3層構造にする必要はないと思います。10年くらい前まではほとんどが木材の板のコンパネとその上にゴムマットを敷くだけの2層構造が多かったと思います。
一方で私は念には念をということで、3層構造にしたのです。サイトで3層構造の衝撃吸収と防音を兼ね備えた床補強をご紹介してから、3層構造にする方が徐々に増えてきたと思います。実際に同じ材料を多くの方が購入されています。
一言で言えば3層構造の床補強、「かなりお薦め」です。実践して良かったらぜひサイトをブログやSNS、YouTubeでご紹介くださいね。とても喜びます。
一番下:2cm厚の低反発系クッションマット
アイリスオーヤマ製造の柔らかい低反発のマットです。サイズは1820*910で厚みが2cmです。2枚並べて約180cm四方の正方形を作っています。この上に板とジョイントマットを敷いていきます。
この柔らかいスポンジのようなクッションマットをホームジムの床補強に使い始めたのは私が最初なんじゃないかなと勝手に思っています。
ホームセンターに売っていて、1cm厚と2cm厚がありますが、明らかに2cmがお薦めです。この写真だと上が2cmで下が1cmです。
先日ホームジムを新しくするためにまた追加で低反発系クッションマットを買いに行ってきました。そのとき改めて厚みの差を見て2cm厚が一択だなと確信しました。1cm厚だと重さで潰れてしまい、ウエイトがかかった瞬間の沈み込みの厚みの余裕がないように感じます。
コンパネとフローリングを直接触れさせたくなかった
なぜこの低反発系クッションマットをフローリングの上に敷くかというと、床に直接木材の補強板を触れさせたくなかったからです。最初は傷防止・擦れ防止のために敷いていました。
フローリングに加わる振動は柔らかいクッションマット経由なので防音・防振効果がある
使用していて低反発系クッションマットはフローリングにかかる振動自体も吸収し静音性があることもわかってきました。
もしコンパネを床に直接敷いていたらフローリングに直接振動が伝わってしまいます。低反発系クッションマットなら衝撃を防ぎ振動を和らげる効果が期待できます。
マンションやアパートのような集合住宅でホームジムを作るなら、低反発系クッションマットをフローリングとコンパネの間に敷いて緩衝材として使うことをお薦めします。
3年敷いていてもまったく問題なし
3年ホームジムで使ってきたMDF合板をどかして低反発クッションマットとフローリングの状態を確認。当然ですがマットは沈み込みや亀裂はありません。
マットをめくって床がどうなっていねか確認。当然フローリングにもまった影響を与えていません。
低反発マットがぺちゃんこになって薄くなって潰れていることもありませんでした。常に圧縮がかかっているので薄くなっているかなと思ったのですが、この耐久性の高さには驚かされますね。10年敷きっぱなしにしてもまったく問題ないのではと思います。
3年間、梅雨、夏を過ごしたホームジムの床。カビの問題も気になる方は多いと思います。床補強したときの床のカビについては「ホームジムの床のカビ対策方法」も書いていますので御覧ください。
真ん中:9mm厚のMDF合板
コンパネではなくMDF合板がベスト
10年くらい前はホームジムの床補強と言えばバリがあるベニヤ板やコンパネを使うのが主流でした。しかしこれを家に入れたくないなと思っていたんですよ。家具っぽくない素材だから。
で、私がMDF合板というものをホームページで紹介したところ、採用してくれる方が増えていったというわけなのですが、MDF合板の何が良いか。ポイントは硬さと見た目、手触りの良さです。業務用ぽくなく家に置いても外から持ってきた安っぽい板という雰囲気がありません。
MDF合板とは
MDF合板とは木を粉砕し粉状にしたものを再度強固に固めた人工的な板です。
表面はサラサラしていて手触りがよく、側面はバリがなく素人がノコギリでカットしても綺麗です。そして歪みやたわみがなく硬度が高い、素材として優秀すぎます。
私は床補強材として9mm厚を採用しました。厚みは9mmと12mmがあるので、お好みでどちらか選んでください。私が使用する9mmのMDF合板は数年間床補強材として使用したあともまったく変形することなく使える硬さがありました。
ノコギリで簡単にまっすぐ切れる加工のしやすさと仕上がりの良さ
MDF合板は木材を圧縮して固めているので木目がありません。そのためバリがまったく出ません。そしてノコギリで簡単にカットができます。木の粉が出るだけでトゲが出たり崩れたりすることがありません。驚きの素材です。
私は新しいホームジムを作る際にMDF合板をL字型にノコギリでカットしましたが、素人がかんたんに真っ直ぐにカットできて、またカットした側面にバリが出ないのはMDF合板が加工木材だからだと痛感しました。コンパネなら側面のヤスリがけが必要でしょう。
コンパネやベニヤ板じゃなくて本当に良かった。ホームジムは日々生活する家に作るものですから、綺麗で家の中に置いておいても良いと思えるもので揃えたいですね。
3年使用してもMDF合板は割れも歪みもまったくない強度
ちなみにこちらは3年使用したハーフラックをどかしたあとのMDF合板です。凹みや割れは一切なく当然歪みや凹みもありません。このまま180*180は新しいホームジムでも使い回すことができました。耐久性は非常に良いと思います。
一番上:2cm厚のジョイントマット
一番上のマットは正直何でも良いと思います。硬く薄い高級なジム用マットもありますが、そこまでお金をかける必要もないのかなと思います。ここでのジョイントマットの役割は、補強材の命でもあるコンパネに直接負荷がかからないようにするためだけにあると言っても過言ではありません。
なので何を選んでも特に問題ありません。
私が購入しているのは2cm厚のトレーニング向けとして販売されているジョイントマットです。
厚みが2cmありしっかりしているので、正直MDF合板(コンパネ)やクッションシートを買わず、このジョイントマットだけでもいいんじゃないかと思うことさえあるほど。
このジョイントマットは低価格でありながらマットの沈み込みを低減する「硬度55」の硬さなので自然な感じの触感です。ダンベルを置いておくと跡が付きますが時間経過とともに目立たなくなります。
カッターでカットできるので壁沿いにびっしりと敷き詰めるのも簡単ですよ。
ホームジムの床補強は3層構造で決まり
これまでの材料を重ねるとこんな感じで3層構造になります。
- 床に直接振動が伝わりにくくなる2cm厚クッションシート
- パワーラック、ハーフラック、ウエイトの重量を広く分散するMDF合板(コンパネ)
- 硬度のあるジョイントマット
衝撃や振動、重量負荷分散すべてをこの厚みで実現しています。ぜひ参考にしてもらい、ホームジム構築の際は床補強してもらえたらなと思います。
ホームジムの床補強にかかる費用
敷き詰める床面積によってホームジムの床補強にかかる費用は大きく変わります。
私は5.5畳程度の部屋全体に敷き詰めた際は、MDF合板9mm厚1810*920を3枚で1万円、2cmのクッションマットを3枚で1万円、一番上の2cmマットだけでも2万円ほどになってしまいました。
少しずつ敷き詰める面積を増やしていったので、一度にここまで大きな出費にはなりませんでしたが、合計金額を改めて見るとちょっとびっくりします。安心して筋トレができるように床を保護するための出費として、見た目も使い勝手も良い状態にして最高の環境を作るために、ちょっとお金は掛かってしまいましたがよかったと思っています。
部屋の形に合わせて床補強材をDIYでカットしてみた
3層構造の床補強にしてから3年後、部屋を変えてハーフラックとベンチも買い替えて、新たに床補強材から器具までリニューアルしました。
今回もあり得ないほど狭い部屋に詰め込んだので、壁がカクカクした状況でしたがその形状に合わせて遊歩教材をカッターとノコギリでDIYカットしてぴったりに成形してみました。
メジャーで切り落とす長さを測って、最下段のクッションシートはカッターでカット。
真ん中のMDFボードはノコギリでカット。
最上部のジョイントマットはカッターでカット。
ポイントはMDFボードは入らないと困るので気持ち余裕を持って隙間ができるくらいにカットしました。
伸縮性のあるクッションシートとジョイントマットは隙間が空くとゴミが入り込みそうなのでやや小さめにカットして強引にハメ込みました。
DIYとは思えないほどピッタリとフィットしています。自分でもよくできたなと思います。