パワーラックで床が抜けるワケがない理由

建築基準法上、筋トレ器具で床が抜けることはまずあり得ない

パワーラックで床が抜けるワケがない理由
パワーラックを置いてそこで筋トレすることで床が抜けると心配する人もいますが基本的には抜け落ちることはありません。これは木造アパートだろうが鉄筋コンクリートのマンションだろうが変わりありません。

まずホームジムに設置したパワーラックで筋トレする場合の全重量を見ていきまょう。

パワーラックで筋トレした時の重量例

  1. パワーラック・・・100kg以下
  2. バーベルスクワットの場合・・・200kg以下
  3. 自分の体重・・・80kg以下

このように考えると~380kgもありません。
そもそもスクワットを200kgでやる人がそんなに多くいるでしょうか。これはジムで相当ハードに鍛えてコンテストの優勝レベルの重量だと思います。基本的にここまで重くなることはまずないと思いますが、一応ここまでやると仮定して考えてみましょう。

建築基準法による床積載荷重

建築基準法によって『これくらいの負荷がかかっても大丈夫なように作れ』と規定されているのをご存知でしょうか。

それは1㎡で180kg以上の強さに耐えられる構造に作ることです。さらに180kgという基準重量は最低ラインのことで普通はこれよりも強く耐えられるように床が設計されています。10㎡の部屋であれば最低1800kg以上のものが置いてあっても耐えられるように作られています。
参考:建物にはどれくらいの荷重を載せられるのでしょうか。

先程380kgの重量になることを想定と書きましたが、パワーラック・ウエイト・自重の合計380kgはパワーリフティングで優勝レベルの人の筋トレ重量になるのでホームジムレベルであればまず心配する必要はないと思います。騒音等も耐え難く近隣の方の迷惑になってしまうはずです。

私はホームジムで3層構造の床補強をしています。床への傷み防止と騒音、振動緩和のためです。コンパネなどを使ってホームジムの床補強する方法を交わしく解説していますので、そちらもぜひ御覧ください。

180kg/1㎡は最低基準

この建築基準法の基準に関しては、この重量が一時的に乗った場合でも大丈夫なように作る基準です。ですから常に180kgを超えるものが1㎡に置いてあると数年で何かしらの変化が起きると考えることもできます。

何年も置いてある大量の本で床がたわむ

実際に書斎として大量の本を天井まで積み上げていた場合、床板自体がたわんできて部屋の扉が開きにくくなったという事例があります。これは床板だけに影響があるのか、床の構造自体が歪んできたのかは不明です。しかしこれは常に1箇所に180kgを超える重量をかけているからです。

毎日ベッドで寝ても床は抜けない

例えば1㎡に80kgの人が2人立ったたらかなり危険かというとそうではないですよね。こんなこと狭いキッチンならよくあることです。そこに3人が立ったら床が抜ける可能性があると思いますか?そんなこと普通に考えてないですよね。

ダブルベッド&マットレス一式70kg以上に体重70kg平均の二人が寝るとそれだけで200kgを超える重量ですからけっこうヤバイってことになってしまいますよね。それでも8時間毎日寝ても床が抜けるなんてことはまずありえません。

毎日風呂に入っても床は抜けない

また湯船にお湯を入れると150リットルほど、そこに80kgの人が入れば200kgを超えます。湯船などの本体の重さもありますからすごい重量になりますよね。でも床は抜けません。

一時的な高重量負荷がかかったとしても床は抜けるわけがない

要するに、一時的に180kg/1㎡を超える重さが一点集中的に掛かってもまったく問題はないということです。

180kg/1㎡は普通の自宅筋トレをする程度以下の重さであり、1日のうち数十分パワーラック周辺が重くなる程度であれば、床が抜ける心配などまったくないのです。

鉄筋コンクリートのマンションや最近のアパートならさらに安心できるでしょう。

それでも床が抜けるのが心配ならハーフラックがお薦め

パワーラックやウエイトなどの重量で床が抜けることはありませんが、それでも心配な方は、パワーラックではなくハーフラックがお薦めです。その理由は、

  1. パワーラックの重量90kg超は重すぎる
  2. ハーフラックの重量40kgなら軽くて安心できる
  3. パワーラックとハーフラックでできる筋トレに大差がない

私がハーフラックを2台買い替えた理由のひとつがラック自体の重量が軽いからです。またスペースもパワーラックの半分の空間占有率ということもあって現在はハーフラックで筋トレしています。

パワーラックはそれだけで格安の華奢なパワーラックでも90kg~100kg前後あります。ハーフラックの40kg前後の軽さは驚異的で、200kg以上のバーをラックにぶつけるように降ろしたりしなければパワーラックと同じように安定しています。共同住宅で筋トレする方はそんなことしませんよね。

床が抜ける以前にフローリングに傷みが生じないかという点でも軽いハーフラックにしておくのは良い選択かもしれません。
⇒私も使っているハーフラックについての詳細解説ページはこちら